ストレスによって起こる短期記憶障害【心療内科の医師に相談すべし】

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物忘れが激しいとき

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若い人でも要注意

記憶には短期記憶と長期記憶の2種類があります。「今日は何曜日か」「朝食には何を食べたか」など、一時的に覚えていればよいのが短期記憶で、「自分の名前は何か」「どこの小学校を卒業したか」など、半永久的に覚えているのが長期記憶です。このうち短期記憶が損なわれる症状を短期記憶障害と呼んでいます。短期記憶障害では近い過去のことを忘れてしまう、または新しいことを記憶できないといった症状が見られます。具体的にはつい最近会った人の名前を記憶できなかったり、ガスコンロの火をつけたことを忘れて外出したりする例が挙げられます。ひどくなると社会生活に支障をきたすこともあるので注意が必要です。短期記憶障害はアルツハイマー病や脳の外傷などのほか、過度のストレスによっても起こると言われています。短期記憶は脳の海馬に蓄えられ、やがて長期記憶へと移行していきますが、海馬の機能が十分に働かないと短期記憶障害の原因になります。記憶障害は単なる物忘れとは異なり、ヒントを与えられても記憶できないという特徴があります。認知症の典型的な症状としても知られていますが、認知症では脳の神経や血管に異常があり、検査をすれば発見することができます。脳に異常がないのに記憶障害が見られる場合は、ストレスが原因かもしれません。心因性の記憶障害には、ほかにも強いストレスによって心的外傷を受け、不快な出来事や人物について記憶から抜け落ちてしまう症状があります。これがいわゆる記憶喪失で、症状が長期間にわたって続く場合も見られます。アルツハイマー型認知症との関係が深いことから、短期記憶障害は高齢者の病気だと考えられがちですが、最近では若年層の短期記憶障害も増加傾向にあると言われています。その主要な原因となるのは脳のストレスです。進学や就職に伴って生活環境が変化したり、仕事が急に忙しくなったり、結婚や出産で責任が重くなったりすることは、若年層のストレスを増加させる一因になるでしょう。これに加えてIT化が急速に進展し、短期記憶の重要性が低くなっていることも、記憶障害を助長しているという仮説があります。日時や曜日や電話番号などは、すべてパソコンやスマートフォンに記憶させておけばよいため、いちいち覚える必要がありません。また変換ソフトがあるので難しい漢字を書く機会もなくなっています。こうした便利な生活習慣が、記憶力を低下させているとも考えられます。ストレスによる心因性の記憶障害は脳に異常が見られないため、単なる物忘れと区別するのは難しいところがあります。しかし日常生活に支障をきたすほどであれば、なんらかの対策を講じなければなりません。まだ20代や30代なのに物忘れがひどいという方は、十分な睡眠や休養を取り、暴飲暴食を避けるように心がけましょう。またパソコンやスマートフォンに依存しすぎないことも大切です。それでも改善しないときは、ほかに隠れた原因があることも考えられるため、精神科や心療内科を受診することをお勧めします。物忘れ外来のある精神科のクリニックには、比較的若い患者さんも多く通院しています。

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